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「 あ〜... 大ちゃんだったら、もうすぐ来るんじゃないかな? 」
「 そっか〜 」
俺からその言葉を聞くなり、ほっとしたような穏やかな顔で外を見つめた。
窓の外を見つめる髙木を俺は見つめる。
髙木は...大ちゃんが好きなの?
俺には普段見せないような顔、大ちゃんにはしちゃって...
その時、扉がガラガラと開く。
「 はぁ...っ、髙木!大丈夫!? 」
息を切らして髙木の所に歩み寄る大ちゃん。
「 有岡くん...!来てくれないかと思った... 」
「 来るに決まってんだろ... どう?怪我は 」
「 軽い打撲だって。 」
「 そっか...無理すんなよ?俺がいてやるから。 」
「 ふふ、かっこいい笑 」
髙木は笑った途端に、顔を歪めた。
「 い...った... 」
「 ほら、無理して笑うなって。辛い時は泣いていいから。 」
「 あ、りがと... 」
そう言うと、大ちゃんの胸の中で声を殺して泣く髙木。
なんだこの疎外感...
俺の前では、笑ってたじゃん。
なんで大ちゃんにだけそんな弱い髙木、見せられるの?
俺ってそんなに頼りない...?
「 いのちゃん、来んのはやかったね笑 」
「 ...うん、まぁね 」
腕の中に髙木をおさめながら大ちゃんがそう言った。
「 いのちゃんは心配症だね〜笑 」
...本当はそんなに心配症じゃない、と思う。
髙木だから...何故か、一秒でも早く行かなきゃ って思ったんだ。
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