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82 髙木side
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俺が階段から落ちて怪我をしてから2週間が経った。
入院してる間、有岡くんは忙しいのにほぼ毎日お見舞いに来てくれて...。
おかげさまで怪我もほぼ完治した。
入院してから退院するまでの間...伊野尾くんは1回も病院に来てくれなかった。
.....仕方ないよね。伊野尾くんが好きなのは、有岡くんなんだから...。
でも、ごめんね...伊野尾くん。
伊野尾くんが誰を好きであろうと、俺は伊野尾くんのこと諦めきれない。
諦められるまで...もう少し、好きでいさせて...。
「 髙木!もう大丈夫なの?お見舞い行けなくてごめんね〜 」
「 大丈夫だよ。伊野尾くんの分も、有岡くんが愛を注いでくれたから♡笑 」
冗談で言ったつもりだった。
だけど、そう言った俺を驚いた目で見て、目を伏せて...ほんの一瞬悔しそうな顔をした。
「 そ...っか。 」
何かいけないことをしてしまったような気がした。
伊野尾くんは有岡くんが好きなのにこんなこと言って...
「 え、なんかごめ... 」
「 髙木はさ...大ちゃんのこと、好きなの...? 」
..........え?
「 す、好きだよ?そりゃ、メンバーなんだし... 」
「 違う!恋愛対象として好きかって聞いてんの! 」
声を荒らげた伊野尾くんを驚いたように見つめてしまう。
「 別にそんな目では見てないよ...? 」
「 嘘だぁ...っ 大ちゃんに弱いとこ見せたり、安心したような顔したり... それ、好きだって言うんだよ... 」
頬に涙を流しながらそう話した伊野尾くんは、部屋から出て行った。
慌てて追いかけようとしたけど、驚いて声も出なければ足も動かなくて。
しばらく立ち尽くしたままだった。
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