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83 伊野尾side
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あれ、俺なんで泣いてんの...?
髙木に大ちゃんをとられたから...?
違う。絶対そうじゃない。
休憩するために、自動販売機がある個別の中のソファに腰をかける。
「 いーのちゃんっ 」
「 ひ...っ 」
肩にトン、と振動がきて、同時に振り返るとそこには大ちゃんが居た。
「 ...なんかあったの? 」
「 わかんない。自分がなんで泣いてるのかも... 」
「 その理由、俺知ってるよ?」
「 ...え? 」
「 それはね、髙木のこと...好きなんだよ。いのちゃんが。 」
.......驚いてすぐには言葉も出なかった。
「 お...れが好きなのは、大ちゃん、だよ...? 」
「 いのちゃんが俺のことを好きって思うのは、ずっと一緒だったからそう決めつけてるだけで...。無理やりその理屈に合わせようとしてるんだよ。 」
大ちゃんのこと好きなのが理屈...?
無理やり...?
「 ちが... 」
「 じゃあさ、髙木が俺にだけ弱い部分見せたり、特別扱いしたり...そんなことしてたら、どう思う? 」
それは嫌だ...。俺を最優先してほしい。
「 髙木が怪我したって言った時も、電話切る前に走って病院行ってたじゃん 」
それは...髙木だから早く行かないといけない気がしたから。
「 気付いてないかもしれないけど、髙木が他のメンバーと仲良く喋ったりしてる時...いのちゃんいつも、寂しそうな顔で見てるよ? 」
そんなの....俺とも喋って欲しいし...
あれ...? 俺、俺は....
髙木のこと...好きなの.....?
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