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さっき声を荒らげて出ていった楽屋に戻るけど髙木の姿はない。
「 髙木...っ 」
楽屋を出て髙木がどこに行きそうなのか考える。
.....屋上?
髙木は辛い時や気持ちを落ち着かせたい時、屋上に行くって前に言ってた気がする。
階段を駆け上がって屋上の扉を開けた。
そこには、街を眺めるような背中の髙木
........と、知念がいた。
「 .....う、ひっく... 」
「 大丈夫?雄也。 」
また...泣かせたんだ、俺...。
扉のそばでしばらく髙木の背中を見つめたまま動くことが出来なかった。
髙木の泣いてる横顔を見つめる知念は、何故か寂しそうで。
「 落ち着いた...? 」
「 ...うん、ごめんな知念。戻ろっか... 」
「 ...まって、雄也 」
髙木を止めたのは、俺じゃない。
こっちにくる、と思って身構えた時、ドアに向かう髙木を...知念が呼び止めた。
「 ん? 」
「 僕...僕なら、雄也を泣かせたりしない、から... 」
行動が固まった髙木を前に、知念は素早く1度深呼吸をした。
「 雄也の...笑ってる顔が見たいの。僕じゃ、だめ...? 」
「 え...? 」
脈を打つ速度が速くなる。
震える手で口元をおさえた。
知念は...髙木のこと、好きだったの...?
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