アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
146 有岡side
-
「 ... さむ 、」
勢いで家を飛び出してきてしまったけど 、
行く宛なんかなくて
「 帰りたいよ ... 伊野ちゃん 、 」
なんで俺 、あんなこと言っちゃったんだろう
いくらなんでも恋人と違う男を比べるのは間違ってた
「 おいバカ 、お前こんなところでなにしてんの? 」
聞こえてきたのは聞きなれた声
嗅ぎ慣れた大人の匂い
「 伊野ちゃん 、探してたよ。お前のこと 」
「 俺 、とんでもないこと言っちゃった ... 」
「 お前なら言うと思ってた。 」
灯が消えかけた歩道橋の上 、
遅い時間をすぎた頃 、俺達は2人でぼんやりと星空を眺めていた
「 ... 帰んないの? 」
「 ..... 帰る 、けど 、」
「 けど? 」
「 まだ帰れない... 」
山田は深いため息をついた後
俺の隣に並び 、遠い空をまた見上げた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
151 / 172