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囚われの人2
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sideとも
「ここどこだよっ!!!」
「知らないから!」
「もー、二人とも喧嘩せんといてや~」
「そーですよ、取り敢えず探索しましょ!」
思わず叫んだ俺に、間髪入れずにぺんちゃんが叫び返し、呆れた朱梨さんとどこか楽しげなloveさんの声が続いた。
だけど、だけどさぁ!聞いてほしい!
これは絶っっ対俺が正解だから!
なんであんな冷静なの!?ねぇ、慣れてんの!?こんな状況に!?じゃあ君たち現代人じゃないよ、未来人だよ!!残念なことに俺は現代人でした!!!
宛のない主張は声になることはなく、ぐぅと言う変な音と共に俺の中に飲み込まれた。
上げた視線の先、朱梨さんを引き連れたどこかるんるんと歩くloveさんの背中が見えた。
あの人たちは肝が座ってるどころの話しじゃねえな。
はぁ、と口をついたため息のままに横をずんよりと歩くぺんちゃんを見た。
「ねぇ、なんであんな二人は平気なのさ。」
「……あれじゃないですか。修羅だからじゃ。」
「なるほどねぇ……。」
ぺんちゃんの目は完全に死んでいる。たぶん俺も。でも、これが正常なはずなのだ。だって、俺たちは。
気がついたら見知らぬ場所に居たのだから。
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