アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
囚われの人3
-
sideとも
ことは数時間前に遡る。
その日、ずぅっと部屋に籠り、パソコンを相手にしていた俺は、ぐぅと鳴った腹に答えて、凝り固まった体に鞭打ってコンビニへを足を運んだ。
ごりごりと音のなる体から目を背け、目当てのものを買うと早々に家路につきがちゃりと扉を開けた。
「……ん??」
思えばそれが最初の異変。
電気の消していったはずの部屋でなぜかパソコンだけ煌々と光っていた。
だが、違和感を感じたものの、俺は立ち上げたまま出掛けたのだと勘違いし、そのまま遅めの夕食をとりはじめた。
そうして手早く済ませた夕食の後片付けをしたとき、立ち上げっぱなしにしていたパソコンをシャットダウンさせようと近寄った。
「え、」
なぜかパソコンはその画面にとあるゲーム画面を写し出していたのだ。やけに見覚えのあるスキン。風景はどこかの町並みのような、ダンジョンらしきものだった。
正直、ちょっとした好奇心に駆られたけれど、それよりも勝手に立ち上がったそのゲームへの警戒心と気味の悪さから急いで電源を落とそうとした。
けれど。
「ぇ、……ッ!?なになになになにこれぇぇぇぇぇぇぇえええええ!?!?」
ギュウウン、と引っ張られるようなそんな感覚と共に自宅の風景が歪んでいく。近所迷惑を忘れた大声を部屋に残し、俺の意識はそこで旅立ってしまった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 16