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囚われの人4
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sideぺいんと
「そんで目覚ましたらぺんちゃんたちが居たうえに、パソコンに写ってたのとおんなじ部屋に居たってわけさ。」
ため息混じりに話終えたともさんが何度目か分からないため息をまたつく。
その整った顔に影が落ちている。
「俺とおんなじですよ」
吸い込まれた過程は全く同じだった。
「まじかぁ、どーやったら帰れるんだろう……」
項垂れてともさんが呻く。
まぁ、仕方ない。ここがどこかすらも分かっていないし、下手をすればパソコンの中だなんて非現実的な場所かもしれない。
……帰れるなんて保証がどこにも見当たらない。
言いようもない恐怖が思考を覆っていく。けれど、
「あ!なんか部屋ありますよ!部屋!」
「ほんまや!よー、見つけたねlove君。」
「えへへへ~♪もっと褒めてください!」
「なんやのそれー、」
なんだか深刻な気分になりきれずにいる。
「……適応能力やばくね?」
「俺も思った。ぺんちゃんと俺だけだよ、なんか悩んでんの。」
朱梨さんに褒められてへにゃり、とlove氏が笑う。頬を赤く染めて、幸せそうに朱梨さんに誉められているloveさんを、愛しそうに朱梨さんが見つめていた。
「悩んでても仕方ないね、俺たちも行くか。」
「ですね。」
なんだかおいていかれた気がして、ともさんと一緒に二人に駆け寄った。
「loveさん!部屋見つけたの?」
「はい!ともさん、見てくださいよ~、なんかチェストもいっぱいありますよ!」
「ほんとだ~、よく見つけたね、こんな小部屋。」
「ふへへへ」
にこにこと笑うlove氏の頭をうりうりとともさんが撫でている。甘んじて受け入れているloveさんを見ていると、なぜな無償に腹が立った。
「お、ぺんちゃん嫉妬かぁ~?」
「そ、そんなんじゃないですよ!朱梨さん、からかわないでください!」
にやにやと笑う朱梨さんに体温が上がるのを感じた。
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