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道路を走っている車内は笑い声に包まれていた
何気ない普通の会話だ
腕を見れば先生から貰ったブレスレット、鞄の中には今日の想い出のイルカのキーホルダー、そして身を包んでいる先生の服。
目に入る物全てが先生で埋まっている
それに気付いた時なんだかこっぱずかしくて、今まで先生の方を向いていた顔を窓側に向けた
「眠いなら寝とけよ」
俺の行動が眠気の行動だと思った先生。
顔は見えない分、いつもより優しい声色のように感じた
「大丈夫。全然眠たくないし!」
正直言ってしまえば目を瞑ったら眠たい。
だけど、先生とまだ話していたい方が勝つ
それから今日の1日の話をした。
朝会った時の話、イルカが好きな話、先生が実はカクレクマノミが好きな話、水が掛かったあの時パンツが濡れてしまった話
なんてくだらない話なんだ。って笑ってしまうだろう
だけどそれが幸せを感じる瞬間でもある
「……帰りたくないなあ」
ポツリと呟いた声はBGMにかき消される
静かに止まった車では先程の笑い声が嘘のように今は静寂で包まれている
「…また学校でな」
小さく微笑む先生の顔を見てしまえば堪らなくて先生に抱き着いた
程よく締まった体は硬くて、男なんだと再確認される
負けないぐらい強く、強く、強く力を籠める
「阿呆。痛えよ…」
それでも抱き締め返してくれる先生の手は片方だけ俺の頭に乗っていた
俺がこの世で一番好きな手。
そんな手に離された体と体。その代わり近くなっていくのは互いの唇
重なった瞬間求め合いが始まる
家の前だと言うのに、暗い事を良い事に激しく絡み合った
「ぁ……ん…っ、」
漏れてしまう吐息と厭らしく響く水音
頬を両手で掴まれまた違うキスが俺の中を満たす
秒毎に角度を変え舌はそれに合わせて絡ませてくる
偶に送り込まれる先生と俺の唾液が混ざり合って口端をつたう
「やらしいな…」
俺の息継ぎの為に離してくれた唇。俺の呼吸は乱れるのに先生は乱れていない
大人の余裕ってやつか…
喋る事もままならず俺は先生の肩の服を握り締めた
どちらのか分からないそれを拭い取り先生は口に含んだ
唇から覗く赤く濡れた舌先が色っぽくて魅入ってしまう
チュッと舐めとった音と先生のあの意地悪さを含んだ笑みが俺をなぜか羞恥へと運ばせる
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