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『西先生ー』
『あ、はい!今行きます!』
電話越しに変わる先生の口調
HRで聞いたあの爽やかな声だ
『じゃあ、まあそういう事だから勉強頑張れよ』
そして俺との会話では少し低くなる声。
なんだかその切り替えが俺にとってはとても嬉しく思えた
プープーと機械音が聞こえ、電話が切れたのだと分かる
俺の返事など聞かずに一方的に切られてしまえば、寂しさだけが俺の心に残る
でも、蓮が言いに行ってくれたお陰で俺は先生の声を聞けたし
先生の口から〝会いたくなる〝という単語まで聞けたのだから良しとしよう。
俺は綻ぶ顔と共に歩き出した
そこまで遠くへ行ってなかった為、直ぐに教室へ戻れた
蓮と秋人が2人で居るのを見ると良い事をした気分になる
笑顔な秋人がとてもキラキラ輝いて見えた
俺は静かに自分の席へと着きチャイムが鳴るのを待った
昨日まで乗り気ではなかった放課後が訪るが、今はとてもワクワクした気持ちだった
「今日どこで話す?」
蓮が帰った後の教室で俺と秋人は場所を決めてる
「あ、じゃあ俺の家行こ!」
向かう場所が秋人の家へと直ぐに決まり俺たちは足を動かした
下駄箱に行きそして学校を出た
「ここから10分ぐらいだから、直ぐ着くよ!」
そう言う秋人に俺はついて行った。
歩いている最中は本当にくだらない話で、ほぼ秋人がいつもの様に喋っている
俺はそれに相槌を打ったりして2人で笑いあった
勉強の話やクラスの話。いつの間にか仲良くなったのは秋人の人柄に俺が段々惹かれていったと言うのもあるだろう
楽しい10分を過ごした俺の目の前には綺麗な一軒家
玄関に入れば置物と靴が沢山並んでいた
「階段上がった左が俺の部屋だから先に入っといて」
今から恋愛相談を受けると思えば緊張してしまい、ただ頷くしか出来なかった
友達の恋愛相談なんて俺には初めてで上手く応えれるのかどうか…
階段を登り左に体を向けて秋人の部屋へと入った
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