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そして、今だ。
正座をさせられ俺はガミガミ怒られ、それを止めてくれる桐島さん
「…ったく。今から勉強するからテスト用紙出せ」
「え!?いや…「あ゛?」…はい」
鞄を持って来て良かったと心の底から思う
よれてしまった紙を必死に伸ばして机の上に置く
「普通さ、恋人の担当科目だけは頑張ろうとか思わない訳?」
「………すみません」
言い返す事も出来ず俺はこの単語しか発せなかった
俺は正座を崩す事もせず隣では威圧的な言葉を浴びせさせる。
「………俺…ちょっと出掛けてきまーす…」
空気に耐えられなくなったのか桐島さんが足早に去っていった
俺の唯一の希望が…
「ハァ…」
心の中で吐いたつもりの溜息が口から溢れ出してしまい、咄嗟に口に手を当てる
「ほう。この状況で溜息か
自分の立場を分かってないみたいだな」
俺の行動が先生の苛つきを倍増させる
ヤバイと思った時には既に遅く、先生の顔を見れば眉が上下にピクピクと動いていた
テスト用紙に目を向ければ〝19点″と悲惨な文字が目に入る
「まず、この計算してみろ」
指で指された計算に俺は頭を悩ませる
「…出来ました」
結果諦めて出した答えを見て先生が呆れた溜息をこぼす
「お前…本当に考えたか?」
「…はい」
その表情、その口調に怖くなり俺は嘘を付いてしまう
「嘘付いたお仕置きしないとな」
「えっ!?!?」
「文句?」
「…あ、え、すみません」
お仕置きという言葉に敏感になっている俺は、また出そうになる溜息を唇を噛み締めて堪えた
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