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「俺はお仕置きの内容考えとくからお前はどこを間違えたのかこの教科書見て考えろ」
机の上に数学の教科書を置いてどこかへ行ってしまった
置かれた教科書を開くも、全くと言っていい程理解が出来ない
どうやって並べたのか分からないxとyの方程式や、複雑な図形が俺を困らす
「……ダメだ。これなんの暗号なんだよ…」
説明書きもあるが色々と追い込まれている俺には頭に入ってこない
ペンを握り睨めっこする。
楽しくない睨めっこはただただ時間を奪っていく
そんな俺の元に向かって足音が聞こえた
反射的に見上げれば思わず目が離れられなくなってしまった
「何だよ」
変装の時に見慣れた筈の眼鏡。
家で掛けるという事は普段はコンタクトなのだろう。
でも、変装の時とは違って黒縁ではなく銀縁だった
雰囲気がまた違って俺は胸が高鳴ってしまう
「お前まさか見惚れてんのか」
俺に近付き顔を至近距離に寄せる
銀縁眼鏡が整った顔を余計に引き立たせる
「いや!違います!!」
先生の顔を両手で隠して直視するのを防いだ
自分の目線は当然下にあったが、こうでもしないと鼓動は治らない
大きな声を出してしまう俺に先生は笑っていた
笑い声が聞こえ直ぐに俺の手に生温い柔らかな感触が触れた
「ひゃっ!!!」
情けない声を出し先生の手から両手を離す
そしてぶつかる視線同士。
舐められたのだと確信したのにそう時間は掛からなかった
「やーめた。お仕置きの内容本当は期末が終わるまで会わないにしようかと思ってたけど、俺が出来そうに無いから変えるわ」
何度も見た事があるあの何かを企む笑顔
後悔する事は分かっているのに目は逸らせなかった
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