アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
79
-
それから俺は桐島さんに言われてご飯を炊いた
ご飯が炊けるまでの時間俺たちは何もする事がなくキッチンに凭れて喋っていた
「陽くん!夏樹いつ帰ってくんの?」
「さあ?俺の友達と大事な話してるみたいなんで、分かんないです」
そう言えばと思って携帯の時計を見る
部活も終わっている時間なのに全然帰ってくる気配はない
だいぶ話してるんだな〜
とか呑気な事を考えていれば、炊飯器の機械音が聞こえ炊けた事を知らせてくれる
桐島さんはジャーを取り出して鍋に入れ慣れた手つきで料理を再開させた
俺は隣でじっと見ているしかなくそこからは何も手伝えなかった
「野菜盛ってくれる?」
「はい!」
数が少なく色も形も別々の皿を取り出して俺は盛っていく
桐島さんは1つ2つと作り上げていく
後1つ。でも桐島さんは手を動かそうとしない
「陽くん。やってみなよ」
「俺無理ですッ!!」
「大丈夫大丈夫。いけるって」
どこからそんな自信が湧いてくるのか不思議だが、仕方なく俺は取っ手を握る
油を引いて卵を流し少し固まってきたらケチャップライスを入れる
皿の上に乗せようとしたがやっぱり卵は破けてしまい不恰好になってしまう
桐島さんが皿に乗せたオムライスは形も綺麗でとっても美味しそうだ
「よし!出来た!あ、ちょっと待ってて」
鍋を水に浸けてリビングへと向かった
何か書き物をしているなと後ろから見ていて思うが、何を書いているのかは分からない
俺はその間洗い物でもしようと思いスポンジを握った
「はい、これ!レシピ!また夏樹に作ってやって
何回も何回もやっていけば上手く巻けれるよ!」
直ぐに俺の元へ来た桐島さんが見せてくれた紙にはオムライスのレシピが。
丁寧な字で書かれていた
「ありがとうございます!!!」
桐島さんの優しさで俺の顔は笑顔になる
上機嫌で俺は皿を洗い流した
さっきまで俺は確か上機嫌だった。
何時間経っても帰ってこない先生に待てなくて桐島さんと2人でご飯を食べた
「きっとまだ仕事があるんだよ!」
と桐島さんは俺に気を遣って言ってくれる
だが、俺の気分はどんどん下がっていく
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
79 / 114