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全然寝られず朝を迎える
あれから声を殺して泣いた
だから、目は腫れ顔は酷い状態だった
「どうした…」
蓮が俺の顔を見て驚いていた
ニコリと微笑むしか出来ない
「大丈夫だよ」
割と自然に笑えたかな。なんて自分では思ったけど蓮には通用しなかったみたいだ
「な訳無えだろ。理由は…アイツか」
「…………………」
その無言が返事となり頭上から溜息が聞こえた
「昨日突然メールが来たんだけど。見る?」
気になるけど見る勇気が無い
俺が中々返事をしないから痺れを切らした蓮は俺にその内容を見せてきた
『久田 秋人に気を付けろ』
ビックリマークもないただシンプルな文。
俺に対して何か謝罪系の言葉かと思えばまた秋人の事だった
さっきまでは怒りより悲しみの方が大きかったのに、あんなメールのせいで今は逆転してしまった
「こんなメール無視して良いよ」
俺は蓮の携帯の電源スイッチを押して真っ暗な画面に戻す。
明らかに変わった俺の態度を見て蓮は本日2回目の溜息を吐いた
「何があったんだよ」
「…秋人にはもう関わるなって…、理由聞いても答えてくれないし…
でも俺秋人の事好きだし関わらない事なんて出来ない!」
段々と大きくなる声に周りから視線を浴びる
「俺から探り入れてみるから、お前は取り敢えず勉強な。」
完璧に忘れていたその存在
俺は上にある呆れた顔で俺を見つめる視線を見つめ返した
「返事」
「……はい。」
強制的に出させられた言葉を聞き蓮は自分の席へと帰って行った
俺は机に伏せてこの後始まるHRとその後の数学で顔を見ない様に目を瞑り昨日寝れなかった分の睡眠を取ろうと頑張った
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