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「…俺さ、あの時…先生に無理矢理にでも抱かれとけば良かったって思ったんだ」
こんな事言おうとは思っていなかった
俺の呟いた言葉に腕に力が増す
「だから、…アイツがした事忘れさせてよ…先生」
幾ら笑顔になったからと言って、俺が秋人にされた事はもう消せない
だったら先生に上書きして欲しい。
俺の中を先生で一杯にして欲しい。
「…それは出来ない」
返って来た言葉に俺は体を離して先生に背中を向けた
「…だよな!!ごめん…忘れて」
断られるなんて考えもしなかった
どれだけ自惚れていたのかをそこで知った
「ささも…「明日も学校だから寝よ!」」
秋人に触られたから?
汚いとか思った?
そんな思考が頭を巡る
ちゃんと洗ったからお願い
そんな事言ったって先生を困らせるだけだ
俺は先生の言葉を遮って少し体を丸めた
「笹本。俺の話聞いて」
後ろから抱き締める温かさを感じ俺は固く瞑った目を開けた
落ち着いたトーンの声が耳元で響く
断られた恥ずかしさであまり話したくなくて俺は無言で先生の言葉に耳を傾けた
「お前を抱きたく無いとは思ってない。でも、俺がした事と今日あった事と何の差も無い
俺はアイツと同じ事をしたんだ。」
静かに、悔しそうに小さく震えた声で言った
その時、俺だけじゃなくて先生も不安だったのだと分かった
後悔をしている先生に俺は廻っている腕に触れる
「…先生にあんな事されてそりゃあ腹は立った。怖かったし…
でも、それで先生の事は嫌いにはならなかった
先生は反省してくれて俺にちゃんと謝ってくれたからそれで充分だって。もう落ち込まないで」
先生が悩んで、思い詰めて俺の事を大切に考えてくれた事が伝わってそれだけで又先生の事が好きになれた
「だからさ、先生。…お願い」
早く先生で塗り替えて欲しい
初めて感じるこの欲求を素直にぶつけた
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