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「鞄取ってくるから駐車場で待ってろ」
あの時と同じ様にニッコリと笑う笑顔はやっぱり格好良くて見惚れてしまう。
スラッとした足や、丁度良いがたいが……
って、何考えてんだ俺は!!!
ブルブルと頭を振り一旦冷静になろと何か違う事を考えながら駐車場へ向かった
駐車場へ着いた俺は車から見える位置に立った
すると、直ぐに車が俺の前に止まる
「お待たせ。どうぞ」
俺から近い窓が開き座る様に促される
だけど、これは前に乗った方が良いのか。
それとも、後ろに乗った方が良いのか。
俺は考えた結果後ろのドアに手を掛ける
「おい。何で2人しか居ねぇのに後ろなんだよ
普通は前だろ」
答えが間違っていたらしい。
俺なりに気を遣ったつもりだったのに
ドアを開けて助手席に座る
車の中に入れば柑橘系の香りが漂っていた
俺が好きな匂いで思わず深呼吸してしまう
そんな事を無意識でしていた為、気付いた時にはもう遅く
隣では笑い声が聞こえる
込み上がる恥ずかしさを抑えてシートベルトをしたら、車が発進した
「お前意外と変態臭えのな」
未だに笑っている先生に俺は肩を軽くど突いた
「何」
「黙ってて下さい」
「あの時はあんなに優しかった上に、キ…「うるさい!!!」」
何を言い出すのかと思えば、またあの事。
喋っている途中で途切れさせる
そろそろ忘れて欲しい…
「あれは、もう忘れて下さい!」
「えー、初対面で行成だぞ?
忘れられる訳無いじゃん」
重たい溜息を吐いて俺はもうこれ以上自分から言わない事を決意した
何であんな事をしたんだろう。後悔だけが積もっていく
どれぐらい走っただろうか。
いつの間にか設定してあったナビに連れられて走る車は明らかに俺の家の方向ではなかった
「あのー、これどこに向かってます?」
恐る恐る聞いたその答えに俺は目が点になる
「ショッピングモール」
横を見ればどこか楽しそうにしている先生がいる
だが、俺にとっては全然意味が分からない
「何で?」
「友達が誕生日でさ」
「連れて行く必要は?」
「明日休みだろ。良いじゃねぇか」
「そう言うのって一回前もって確認取りませんか?」
「細かい事をグチグチ言ってたらモテねぇぞー」
悪びれた反応がない辺り、特に反省していない
この短期期間で分かった事、それは……
西 夏樹は自分勝手で人をからかうのが大好きな奴だ
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