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「ここ、第一まで締めとかねぇと見えんぞ」
自分の首筋をトントンと指で示せば、そこは先程俺に紅い痕を残した所だった
耳を覆い隠していた手を慌ててボタンに移す
首が絞まって窮屈だ
ネクタイも緩くなっていたのを締める
優等生に早変わりだ。
「…………最悪…」
「直ぐ顔赤くなっちゃって、可愛いな童貞君は」
クスクス笑うその顔はまるでオモチャ見つけた子供のようだった
空いていた距離も縮められ先生の顔は俺の耳元まできていた
「これぐらいで勘弁してやる」
……囁く声は楽しそうで何よりだ
教室から出て行った俺は今電車に揺られて帰っていた
無意識に制服のポケットへと手を突っ込む。
そこには入れた覚えのない紙が入っていた
何これ。
俺、なんか書いたっけ
不思議に思い開けてみれば、誰かの電話番号が書かれていた
090-xxx-xxx
西
綺麗な字で書かれている数字と名前。
タイミングなんて分からないがきっとあの時だろう
口で言えば良いのに…
本当キザな奴だ
だけど、嬉しい気持ちの方が断然多いに決まっている
だって、大好きな人との連絡手段が得られたのだから。
緩む口元を手で隠し、俺は電車から降りた
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