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「先に戻っといて」
俺に車の鍵を渡すとどこかへ行ってしまった先生
呼び止める隙もなく仕方なく俺は出口を出て車に戻った
停めてある場所に着いて鍵で開ければ席に座って帰りを待つ
忘れ物をしたのか、トイレに行ったのか。
まあ、その辺だろうと思い俺はシートに凭れ掛かった
それから10分後。
コンコンとガラスをノックする音が聞こえて目が覚める
寝てしまっていたと気付いき、音がする方向を見れば先生が立っていた
直ぐに渡された鍵で開ける
運転席から乗り込んで来た先生はタバコの香りがして、さっき行ったのはタバコが吸いたかったからだと分かった
「タバコだったらここでも良かったのに」
鍵を渡し、エンジンをかけた先生に告げる
「タバコはついで。これが目的」
と言って鍵と交換で渡されたのは小さめの袋だった
「何これ。開けていい?」
「どうぞ」
セロハンテープを剥がして袋から取り出せばそれはイルカのキーホルダーだった
青色で愛らしい顔をしていてとっても可愛い
「イルカ好きって言ってたしとりあえず記念にな」
運転しながら言う先生を見て俺は満面の笑みになってしまう
「先生!ありがと!!
大事にする!」
きっと歩いてる時に見つけて買いに行ってくれたのだろう
高価な物じゃないし、何百円の物だと思う
だけど、俺の為に買ってくれたというのが最高に嬉しい
家に帰ったらカバンにでも付けよう!
そう思い出かける時様のカバンにそれをしまった
「つか、この服のままじゃ昼飯食いに行けねぇな。」
全身びしょ濡れの俺たちはご飯を食べに行く事が出来ない
ましてや、段々と体が冷えてきている
「仕方ねぇ…。俺の家に行くか」
「え!?行きたい!!」
先生の家がどんなのか気になってしまいひとり言の先生に対してつい食い気味で言ってしまった
「…………俺の気も知らないで」
「え、何て?」
「何でもない」
小さくて聞こえなかった声なんてどうでも良いとさえ思ってしまう程興味が沸いていた
ウキウキワクワクする俺となぜか重たい表情をしている先生。
車内の空気は二つの空気で分かれていた
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