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その後──。
僕はしばらくの間トクトクと心地よい彼の胸の音を聞きながら休んでいた。
そして、こっそりとさっきの情事を思い出してみる。
ああ……ダメだ。
恥ずかしすぎるっ!
やっぱり、あれはとんでもないことだ。
あんな場所にキスをされてしまった今、僕の身体に彼の知らない場所なんて本当にひとつもなくなってしまったみたい。
そんなことを思いながら、でも、僕は嬉しくて仕方がなかった。
だって今、あなたの中に『僕』がいる。
たとえ身体が離れてしまっても、僕の大切な一部がいつだってあなたと一緒。
そう考えると、なんだかワクワクして、全身が痺れるような幸せに包まれるんだ。
あなたが受け入れてくれた僕は、今はこの辺にいるかしら? それとも、もうちょっと下のほう?
夢見心地でソウゲツの胸から胃のあたりを、ゆっくりと指でなぞっていく。
すると……。
「リオ、もう辛抱できない……」
おもむろに彼が口を開いた。
「え、どうしたの??」
「コイツを見てくれっ!」
「ひッ、ひいいッ!」
た、大変だ……! すっかり『彼』のことを忘れてた。自分のことに夢中になって僕ってホントにバカ!
この人、一体いつから我慢してたっけ??
「ま、待って! いいけど、ちょっと大きすぎっ……!」
パニックになった僕は問答無用でのしかかってくる彼の胸を両手で押して、とりあえず落ち着きたいから必死の抵抗を試みた。
だけど......。
「こらっ、大人しくしなさい」
「だって」
「もうひとがんばりだよ。それに君だって」
「あん……っ」
「ほら、このままじゃ眠れないだろ?」
優しい声でそんなことを言う。
すると彼が指を立てた僕の『女の子』の場所は、さも嬉しげにあっさりとそれを咥えてしまったんだ。
「あ……!」
ビックリする間もなく、今度はクルクルと動きはじめて……。
それがまるで魔法を繰り出す所作のようで、うっとりと術にかかった僕は、またしても高い嬌声を上げてしまった。
あーあ。
けっきょく今夜も、ぜーんぶソウゲツの思い通り!
*****
「リオ、ここに挿れていい?」
彼は耳元で囁いた。
そんなの言うまでもないことだから僕は返事をしない。
代わりに大好きな唇に「カプリ」と噛みついてやった。
<一話・了>
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