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幼いとはいえこの子が「リオ」であることに変わりはないし、ましてや奥さんなのだからと。
この時、大佐に不道徳の意識はほとんど無かった。
手のひらいっぱいに少年の頬を包み込むと、これから味わう小さな唇を愛しげに見つめた。
微かに濡れた口付きがランプの薄灯りを映してチラチラと光っている。
「リオ……」
思わず名前を呟いた。
*****
「(はて、いまので何回目だったろう......?)」
気がつけばキスにのめりこんでいた。
体勢も、最初はお互いにシーツに寝そべっていたはずなのに、今はどういうわけか王子の上に覆い被さっている。
いったん上体を起こして様子を窺うと、少年は耳たぶまで赤くしてうっとりと目を閉じていた。
しかし唇が離れてしまったことに気が付くと、ぼんやりと目を開き、寂しげに瞳を潤ませた。
「(まいったな……)」
この引力には敵わない。
キスを続ける。
唇がとまらない。
5本の指が無意識に王子の腰をつかむ頃には舌の先はすでに唇の中に分けいっていた。
触れるだけのつもりのキスが、じっくりと糖度を増している。
「んぁ……は……ァ」
それでも少年は受け入れてくれるのだ。
その唇からは時折、年齢に似つかわしくない興奮の声が漏れはじめている。
「(これ以上はダメだ……!)」
なんとかそこで中断すると大佐はグッと身体を起こした。
「今夜はここまでだ。もう寝よう」
言いながらそそくさと元いた場所に戻ったのは、これ以上触れていたら自分が何をしでかすか分からなかったからだ。
女に化けていただけあってもともと男をそそる少年だったが、まさかこんなに幼い頃からとは思いもしなかった。
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