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大佐は喘ぐような熱いため息を漏らすと、王子をひとまず膝の上に座らせた。
もう充分だ。
ここで一旦、落ちつかなければ。
今のこの子にこれ以上望むのは間違っている。いかに同意を盾にしたって、万が一にも傷つけてしまったら、どうするつもりだ。
分かっている。
そんなことは初めから分かっている。
しかし冷静になろうと考えれば考えるほど頭の中は「リオ」のことで埋め尽くされていくのだ。
王子様はこちらを見ていた。
いっそう瞳を潤ませながら何かを尋ねるように小首を傾げている。
「ソウ……」
呟くと、行為をやめたことが残念だと言わんばかりに小さな眉間にしわを寄せた。
大佐はそんな背中を優しく抱いた。
王子様は「んんー」と低くうなった。
しばらくはガウンを握りしめたまま大人しく男の胸の中に収まっていたが、昂ってしまった熱のやり場が分からないのか、やがて下半身を切なげに「くっく」と前後に揺らし始めた。
「……!」
無意識なのだろうその動きは思いがけずに大佐の象徴を戦慄させた。
身体中の血液が一気に目覚め、圧迫されたこめかみのあたりがドクドクと激しく脈を打つ。
*****
しかし頭の中は冷静だった。
その証拠に、いま自分が何をしているのかハッキリと自覚している。
王子を力いっぱい胸に抱くと、こんな身体にしてしまった申し訳なさがふつふつと込み上げてきたが、それよりも何よりも、今は愛しさの方が勝っていた。
王子の瞳をしっかりと見つめると柔らかく唇を重ねる。
覚悟を決めたように腰を引き寄せると、王子の足に手を伸ばした。
純白のネグリジェから覗く左右のふくらはぎを掴む。
すると健康的な弾力が押し返してきた。
王子様は大佐の動きに気づいていたようだが、頬を染めるだけで何も言わなかった。
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