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【終章】15
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「そんな意地悪言わないで」
すがるような気持ちで、両手にあなたのユカタを掴んだ。
涙目のまま必死で呼吸を整える。
駆け引きする余裕なんてないから、僕にできるのは、ただありのままの気持ちを伝えることだけ。
「欲しいよ......」
するとキラリと目を光らせたあなたは、すぐさま熱をはらんだ唇でもって、嬉しそうに僕の首筋を啄んできた。
「あんっ......」
音を立てて吸われたそこは、ピリリと痺れ、一瞬で火傷を負ったように熱くなる。
突如走ったわずかな痛みに動揺したけど、不思議とイヤな感じがしないのは、やっぱりあなたがくれるものだからに違いない。
その行為に何か特別な意味を込めているのか、あなたは僕の肌を大事そうに広げては、カリリと白い歯を立てていた。
*****
「リオ、大丈夫か?」
「ん......ん」
「すまない。今夜はやけに君が旨い......」
気遣うようなセリフを口にしながらも、大佐は愛撫の手を休めなかった。
蕩けるように赤らんだリオの蕾を吸ったのは、今夜、何度目のことだろう。
いい加減やめようと決意してそこから離れてみても、結局何秒か後には今と同じことを繰り返している、この有り様。
「(やれやれ、薄々感づいてはいたが、私はとんでもない男だな......)」
これほどまでに妻の胸に執着していた自分を知ると、ある種の痛快さすら覚えてしまう。
リオが小さくなる前。彼には何度となく「いい加減にしろ」「家に帰ってからな?」などと子供のようにたしなめられてきたが、これで理由がハッキリ分かった。
まあ、分かった所で本人に改める気があるのかどうかはまた別の話だが......。
しかし、目の前のリオはすでに限界に達しているようだった。
ピクピクと小刻みに全身を震わせ、荒げた呼吸の合間から切なげに大佐の名前を呼んでいる。
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