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初めての朝
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目覚ましがなるよりも前に目が覚めた悠は、ゆっくり起き上がりけのびをする
一ノ瀬学園に来て初めて迎える朝は穏やかで、窓から差し込む優しい光に目を細める
四月の麗らかな陽気さは自分の新学期を喜んでくれるような気持ちになれた
とりあえず学校に行かなくちゃ...
そう思って支度を整えている最中にあることに気づく
「....いや、待てよ.....?俺の教室ってどこだ....?」
昨日職員室に行けず、偶然自分の部屋を見つけられた悠はここの学園の先生にすら顔を合わせていなかった
「やべぇ、まずは職員室に行かなくちゃ...!」
悠はまだダンボールが少し残る部屋を足早に駆け回る
時間割を知らないから持ち物も何を持ったらいいのか分からないし、体操服だって無い
教科書だってもちろんなかった
とりあえず指定されている空っぽの鞄に文房具を入れて部屋を出る
とりあえず歩き出すが、職員室の場所なんて分かるわけもなく誰かに尋ねなければならない状況だった
だが登校する生徒らとすれ違うも、みんな誰かと話していたり集団登校が多いので中々話しかけられない
他の生徒とは真逆の方に進み歩いていたら、周りに人が少なくなってきた
「...どうしよう...」
辺りを見回して自分の勇気のなさに溜息をつく
「どうしたの?」
そんな悠の背中にふわりとした優しい声がかかった
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