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静かな教室
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自分に干渉してくる奴らが教室を去り、静けさは漂うが
やはり好奇の視線が刺さって辛い
昨日の廉による、久しぶりの容赦のない暴力でついた痣や傷は身体だけじゃなく、顔にまで及んでいた
腕や腹なら、制服で隠せる
だが顔は隠しようがなかった
今朝方、顔を洗った時に自分の顔を昨日以来初めてみたのだが
目立ちすぎるほどにくっきりとした傷が多数あった
顔....見られたくない.....
机に伏せるようにして顔を隠す
自分の視界に人がいなくなると安心できた
たとえ実際周りに人がいても、自分だけはここじゃないどこか違う世界に一人でいるような
そんな感覚に落ち着きを感じていた
できれば耳だって塞ぎたいけど、そんなあからさまな事ができるわけもなく、ただひたすらに目を閉じる
...今日は昨日のこともあるし、早く部屋に帰ろう
窓から差す春の陽気な日差しが心地よくて、起床時の様な眠気が蘇ってくる
この地獄の様な学園生活の中でたまに訪れる至福のひとときが、新にとって何よりも大切だった
そんな穏やかな朝のはずだった
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