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崩壊3
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「お兄ちゃんおかえり!」
「ただいま。ん?もう平気なのか?」
お兄ちゃんは、荷物を置くなり、
僕と目線を合わせてかがみ込み、そのままおでこに手をあてた。
「うん。ごめんね、心配かけて」
心配そうに僕を見つめるお兄ちゃんにふわっと笑いかけて、
僕はソファーに戻った。
元々そんなに具合悪くなかったし…
心配してもらえるのは嬉しいけど、やっぱり申し訳ないと思うから…
「ううん。でも良くなったとはいえ、まだ重いものはきついよな…」
「重いもの?」
「え?あぁ…夕ご飯の内容だよ。うーん…あっ!おじやにするか。いいよな?」
お兄ちゃんは悩み抜いた末、今日の夕ご飯は「おじや」ってのにしたらしい。
おじや?
何だろう、それ。
重いものじゃないから、軽いもの?
おじやそのものが分からないから、良いも悪いも言えずに困っていた僕の心を読んだように、
お兄ちゃんは
「おじやは、お粥みたいなものだよ。消化によさそうだし食べやすいと思うけど?」
っておじやについて説明してくれた。
(僕に夕ご飯、合わせてくれるんだ)
そう思うと、僕はやっぱり愛されてるんだなって…
口元が思わずほころんだ。
お兄ちゃんはやっぱり優しかった。
朝、一瞬でも怖いって思っちゃったこと反省しなきゃ。
本当、反省。
いや、猛省…
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