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「おーす」
「こ、こんにちは…!」
ちょっと吃っちゃったけど、挨拶をしたらやっぱりみんな返してくれた。
みんなは、まるで自分の部屋に要るように寛いでいて、ここが学校ということを一瞬忘れそうになる。
「那智-!ジャーンッ!!!」
斎原君が相沢君を目にすると、飛び上がるような勢いでこちらに向かってきた。両手で何かのケースを抱えて。
斎原君ってツンツンしてるイメージがあったけど、こんなところもあるんだ。飼い主になつく犬みたい。
「見て見て!!これ!!とうとうGETしちゃったっ!!」
「ウォオオッ!!こっ、これは…!!」
「「バイオハザード7北米版!!!!」」
綺麗にハモった二人は、目を輝かせてパッケージを見つめている。
そんなにキラキラした瞳で見つめるものじゃないと思うんだけど…。なんたってそのゲームは、見るのも恐ろしいくらいにグロテスクな表現が多いものだから。
しかも、北米版だなんて。噂によると、日本のものは通常版とグロテスク版に分かれているらしいんだけど、その日本のグロテスク版と比較にもならないくらい恐ろしいのが北米版らしい。
確かに、アメリカすごいもんな…。ゾンビの映画やドラマのグロさ、日本とじゃ桁違いだもん…。
なんて言ってる僕も、実はそういった類いのものが嫌いでは無い。むしろ好きだ。ウォ―キングデッドは新しいDVDが出るたびに見ているし。
熱中したときはそれこそバイオハザードなんて全部制覇した。クリアしてデータを消しての繰り返しの毎日だった…。
だから、僕がそれに惹かれないわけなくて…。
「えええっ!!!や、やりたい…!!!!」
「なんだよ!!お前も好きなのか!分かってんじゃねえか!!」
「ふっ!!これはねえ!ただの北米版じゃないんだぞ!日本語吹替え実装なんだぞ!!」
「ええっ?!それ、まだ市場に出回ってないやつじゃないですか…!」
「俺もまだ、制作段階だって聞いたけど…?!」
驚きの声を上げる僕たちに、斎原君がそれはもう自慢げにドヤ顔を披露する。
「制作チームの人と友達なんだ!一昨日完成したてなんだって!!欲しいって言ったらくれたの!!!」
「「すげええええええええええ」」
「今日はこれやるしかないでしょっ!!!」
「「ぜひお供させてください!!」」
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