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「篠宮君は、俺らのこと怖くない?」
そう聞かれて、ついついジッと二人を見つめ直してしまう。怖い…所は特に見当たらない。…あ、でもちょっと……。
「…強いて言うなら、ちょっと二人が綺麗すぎて…眩しいです。直視できません……。」
そう。この二人、あまりにも綺麗すぎるのだ。桐谷君は、作り物かと尋ねたくなるような美しさを持っているし、高畑君は高校生とは思えないくらいの色気を醸し出している。
「あはは!眩しいって!篠宮君おもしろいこというね~」
そう言ってまた笑い出す高畑君は、笑い上戸なのだろうか。笑った顔も本当に綺麗で、日本人とは思えない顔立ちをしている。
そうこうしていると、四時間目が始まり、おしゃべりもできなくなった。
さっきはあんなに元気だったのに、桐谷君と高畑君は教科書も出さずに爆睡している。
先生が怒ることもなく時間は過ぎ、授業の終わりを告げるチャイムがなった。
「ん~~よく寝た!行きますか~」
「おう。」
チャイムで起きたらしい二人は、席を立ってどこかに行こうとしている。
…お昼……もしかしたら一緒に食べられないかなと思ったけど、だめかな…。
勇気を出して誘えばいいのだけど、なかなか言い出せずにもたもたしていた。
「…篠宮。一緒に来るか?」
「……!!うんっ!!」
そんな僕を見かねてか、桐谷君の方から誘ってくれたのだ!
急いで鞄を持って立ち上がり、三人で歩き出した。
どこか向かっている場所があるみたいだけど、いつも決まったところでご飯を食べているのかな?
わくわくしながら、背の高い二人の跡を追った。
「じゃーん、ここが俺らの溜まり場で~す!」
「…音楽室?」
「うん、第二音楽室で、今はもう使われてないから自由だよ~」
ガラガラ、と躊躇無く開けて中に入っていく二人。
学校の教室をそんな風に使って大丈夫なのかな…?怒られたり、しないのかな。
そんな思いとは裏腹に、すっごく楽しい気持ちもあった。秘密の場所に招待してもらえたような、そんな嬉しさ。小さい頃に秘密基地を作った時の感覚に似ている。
「お、お邪魔します」
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