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1-43 親衛隊
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「のむちゃんに電話、のむちゃんに電話…」
「あら?君、最後のひとり?」
「え、あ、そうですぅ」
校舎に入ってのむちゃんに電話をかけようとしていたら、いきなりちびっこさんから話しかけられた。
バッチの色から、先輩だということがわかる。
「君、ちょうかわいいね!」
「え、え、先輩のほうがかわいいですよお」
「言ってることまでかわいいーっ!ねえ、うちの隊に入らない?あ、僕の名前は歩(あゆむ)。君は?」
すごいテンションが高いしオーバーリアクションな人でびっくりしたけれど、なんだか話しやすい。
身長は僕より低くて、ミルクティー色の髪の毛はふわふわしていてかわいい。
一重だけれど目自体は大きくて、泣きぼくろがその魅力を倍増させている気がする。
「橋本、匠です」
「たくみちゃんね、よろしくね!
僕、園田さまの親衛隊幹部なの!
ねえ、たくみちゃん園田さまのことどのくらいすき?」
「え」
一応質問の形式ではあるけれど、既に会長のことをすきだということは確定みたいな聞き方をされるとちょっと困る。
「………歩先ぱいは、どのくらいすきなんですかあ?」
「すっごくすっごく大好きだよー!当たり前でしょっ!いつも優しいし、紳士だし、仕事できるし、あとあとアレも上手だし?ってキャー!何言ってんの僕!」
「は、はぁ…」
「でねでね、もしよかったらたくみちゃんも会長親衛隊入らない?僕、かわいいものも大好きなの!」
たくみちゃんかわいいから入ってくれたらうれしいなあ、と小さなカードをくれた。
そこにはカラフルなペンとシールで装飾された「園田会長親衛隊」という文字。
裏には「★入隊方法★」が書いてあって、つまりは親衛隊の勧誘チラシみたいなものなのだとおもう。
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