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1-54 ねっとわーく
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相変わらず胡散臭い笑顔を浮かべながら、響会長は白い紙を広げてそこにある名前を読み上げ始めた。
「全問突破1位、村崎慶君」
「「「キャーーーーーー」」」
「全問突破2位、」
次々と名前が呼ばれ、呼ばれたひとはその場に立ち上がり、礼をしてまた座る。そのたびに歓声が上がった。
特に1位の村崎くんが呼ばれたときにはすごくて、近くにいた可愛い子がすぅごい声できゃーきゃーしてた。
「すごぉ…」
「あの子、皆川潤くんね。中等部のときから村崎慶と仲良し。僕的ネットワークによると、そういう意味で村崎のことがスキ。つまり爽やか×一途!」
そこは"つまり"で結んでいいんですかね?
そしてのむちゃんが歩く人間関係図鑑だっていうことには、もう慣れたのでツッコみません。
響会長が全問突破の5位まで呼んだけれど、そこに雪ちゃんの名前はなかった。
「のむちゃん、これってどうしたらクリアなのお?」
「最後まで解いたら体育館に戻ってくるんだよー」
「ふぅん」
「ちなみにそういうのは始まる前に知っとくべきだからね!」
「あーい」
雪ちゃんはゲームが終わったとき、音楽室にいた。
つまりゴールはしなかったということかな。
せっかく解けてたのにもったいないなー、と1問も正解できなかった僕はおもうけれど、雪ちゃんはこういうの興味がなかったのかも。
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