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2-3 再会
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元々高かった身長が、また少し伸びている気がする。だって前はいっちーより、低かったはずだもの。
今は同じくらい高い。印象的だった黒髪も、今は明るい茶色に染められていて。
「なんか雰囲気変わってない…?」
ぽつりとのむちゃんが呟いて、僕は頷いた。黒い髪、似合っていたのにな。もったいないな。そんなどうでもいいことを考えた。
「、」
「集合ーーーー!!!」
一哉が僕の方を見て、目があって。彼は口を開いた。けれど声を発する前に、集合がかかって、僕は内心ホッとした。
思い出が、ちらつくようなことはなさそうだ。僕が知っている一哉とは、全然雰囲気が違くて、どちらかというと響会長の漆黒の髪の方が以前の一哉を思わせるくらいで。
…ってなんでここで響会長?
ぶんぶんと頭を振って会長を追い出すと、試合が始まるところだった。
「礼!」
コートの外に両チームが集まって、試合前の挨拶をした。いっちーはスタメンらしく、きりりとした顔でコートの中へ。
黒いヘアバンドで前髪をあげてるからおでこが出ていて、なんかかわいい。
でも試合が始まると、「かわいい」は撤回せざるをえなくなった。目が追いつかないほどのスピードで鮮やかにゴールへ向かういっちーは、ものすごくかっこいい。
「がんばれーー!」
「きゃあーすごい!かっこいいー!!!」
のむちゃんといっしょにきゃあきゃあ言いながら、試合観戦。やっぱり僕たちミーハー族です。
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