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2-8 僕も君も
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「でもなんか、雰囲気変わったな」
「…そーお?僕は何も変わってないよお」
「…」
「…」
彼の言いたいことは、よくわかる。
「リン」と似ているこの声がいやで、僕はこの話し方を始めた。
彼が知っている僕は、「リンと似た声のやつ」以上の何者でもないのだろう。
「でも、一哉も変わったよねえ」
「そうか?」
「黒い髪、好きだったんだけどなあ」
「ああ、髪色か。高校に入ったことだしと思って、イメチェン?」
一哉は冗談っぽく言ったから、僕もつられるようにして笑った。
でも、本当に笑ってしまうと声が作れなくなるから、今の僕が笑うと少しぎこちないと、思う。
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