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2-14 パンケーキ
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「うぅー迷う!ベリーとキャラメルどっちがいいかな?!」
「じゃあ僕ベリーにするからあ、のむちゃんキャラメルにしたらあ?キャラメルのほうがすきでしょお?ベリーはあ、期間限定だから気になってるだけでえ」
「わお!匠ちゃんさすが!お言葉にあまえてもいい?あまえるよ?ヤッター」
「むしろ僕が甘えてるからねえ、おごってくれてありがとお」
今度は僕の番ねえ、と言ったらのむちゃんはありがと!と笑った。
まだおごってないのに、すごい笑顔でお礼を言われてしまってちょっとくすぐったい。たれ目ののむちゃんが笑うと、目がもーっとたれてかわいい。
席について、パンケーキがくるとのむちゃんの目はキラキラし始めた。
いただきまーす!とはむり、パンケーキをほおばるのむちゃんはリスさんみたい。
「一哉にね、謝られたよお」
「浮気してごめんって?」
「うん、まあ、そんなとこお」
「今更?それで匠ちゃん、許したの?!」
のむちゃん、キャラメルソースが口の周りにいっぱいついてるよ!そんな顔で怒っても迫力ないよ!
「なんかあ…許すとか、許さないとか、もうそういうんじゃあないんだあ」
「そっか…」
好きになったほうが負け、とは言うけれど。
僕は戦うことすらできない。
だからといって、人魚姫のように王子さまの幸せも願えない。
僕は一哉のことが忘れられない。
だからといって、どうにかしようとする気持ちもない。
僕の立ち位置は、本当にぐらぐらしている。
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