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気になるあの子 キヨフジ
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キヨside
校庭にはまだチラホラと雪は残っている、そんな北海道の春も太陽の光だけは温かい。
春特有のぽかぽかとした空気は異様に眠たくなるのがセオリーで、それはこの俺、キヨも例外では無い。
キ「ふあ〜」
授業中にも関わらず俺は大きなアクビをする。
窓際の席にいる俺は少し眩しい陽射しを睨みながら退屈な授業を持て余していた。
高校に入ってまだ1ヶ月もたたないのだが俺は意味わからない言語(多分宇宙語)でしゃべる先生の声を聞き飽きてしまった。
キ(てかまじで飽きたんだけど……)
ふと、目線を上にあげると自分より少し低い黒髪の頭がフラフラと揺れていた。
眠たいのかその頭は何回か船を漕ぐと眠気を飛ばすように頭を左右に降っている。
その度目の前の自分とは違った綺麗な黒髪が流れるのに何故か俺は釘つけになってしまう。
……なんか、かわいいな。
キ(……っていやいやいやいや、おかしいだろ、相手は男だし、それに何より……)
目の前の席に座る友人のフジを見つめながら俺はまた小さくため息をついた。
俺は最近、この黒髪から目が離せなくなっていた。
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