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過去を知って・・・ 涼side
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「でぇ、俺はそれから色々あってぇ家族から逃げる為にぃこの学園に来たわけぇ
全寮制だからねぇ
ちょうど良かったんだよぉ♪」
そんな顔して言うな
悲しそうな顔して・・・
「お前はそれでいいのか?」
良く無いだろ
「父親に本当の事を知って貰わなくて良いのか?」
知って貰いたいだろ
「辛くないのか?」
辛いだろ
「このまま家族と離れてもいいのか?」
良く無いだろ
確かに今お前の過去を知って辛かった事が分かった
でも今の方が辛いんじゃないか?
話を聞いていてお前が家族を愛してるって事すごく伝わってきた
なのに家族から逃げるなんて辛いだろ
「いいんだよぉ♪
本当の事を知って貰っても意味無いしぃ
辛く無いしぃ
それに俺がこの事言っても信じて貰えないだろうしぃ
信じて貰えたとしても家族がバラバラになるのは目に見えてるもぉん☆
だからぁ俺この学園卒業する前にぃ名前を捨てようと思ってるんだよねぇ」
「は?」
捨てる・・・?
どういう事だ・・・?
つまり亞夢が犠牲になるという事か・・・?
「お前が犠牲になる必要はあるのか・・・?」
「やだなぁ犠牲なんてぇ♪」
「学園はどうするんだよ!!」
そうだこの学園はお金持ち学園だ
一般人が払える授業料じゃ無い
「俺テスト学年1位だよぉ?
特待生だからぁお金全然かからないのぉ
今だって親のお金なんて使って無いしぃ
唯一助けて貰ってんのはぁ名前借りてるとこかなぁ」
「・・・それだけ?」
確かに学年1位じゃお金はかからない
でも名前だけなんて
しかも今亞夢は借りてると言った
普通の家ならば借りてるなんて言い方しない
そうさせてしまう程厳しい仕打ちを受けたという事だ
「そうだよぉ
それだったらさぁ1人になっても同じだと思うんだよねぇ」
「・・・そうか」
確かに同じかもしれない
「あ!そろそろ行かなきゃぁ
ありがとうございましたぁ」
ガラッ
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