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言いたい事 亞夢side
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「・・・っ
だいたい僕は!僕は<あの頃>って言われても分かんないよ・・・!」
「そのくらい亞瑠にとっては大した事の無い出来事だったって事でしょ?」
「・・・どんな事されてたか知らないってどういう意味・・・!?
そんなの僕身に覚え無い・・・!」
「そうだろうね
だって皆一生懸命隠してた
亞瑠は身に覚え無いって言うけどそんな事無いはずだよ
亞瑠は家族写真撮ったことあるよね」
「あるに決まってる!
亞夢も一緒に撮ったじゃん!!!」
「それって本当?
よく思い出して
いつからか僕を抜きにした家族写真を撮るようにならなかった?」
そう言うと亞瑠は俯く
あぁ今頃気づいたんだ
だいたい俯くってなに?
亞瑠君が仕向けたんだよ
そんな絶望したみたいな顔してるけど僕の方が絶望してるよ
あぁ、凄く
「ずるいよね・・・」
本当に狡いと思う
亞瑠は僕が家族から仲間外れになっていた事に今気付いた
でも何も言えないから黙ってるんでしょ?
俯いていればこの時間が終わると思ってんでしょ?
甘いよ
僕は俯いてたってあの地獄の時間から解放される事は無かったんだから
逃げたからこそ終わったんだから
あぁこんな話しをしてもダメだよね
亞瑠は全部を理解できないから
周りのクラスメイト達も先生も呆然として僕を見ている
ここにも僕の居場所が無くなってしまうのかな
なんだか息苦しい
そう思い僕は教室を出た
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