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永瀬東 No.2
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「おい、起きろバカ」
「うぐ………っ」
布団の膨らみを足で蹴ると、くぐもった声が聞こえ、中からそいつの顔が出てきた。
「……永瀬。俺、いつも自分から起きるまで起こすなって言ってるよな?」
そもそも俺は、俺のベッドで寝るなって言ってるけどな。
「それに今は、寝てないし……」
「嘘付け。布団に入って寝る以外にすることあるか」
「ホントだって!」
「じゃ、何してたか言ってみろ」
そう言うと悠也はうっ、黙り込む。
(やっぱり寝てたんじゃねーか)
呆れてため息を吐こうとすると、悠也の手が動いた。
見ると、何か紙を握り締めている。
「俺の……テスト………」
「………………」
恐る恐る差し出してくる様子に嫌な予感がする。
俺はその紙を受け取り、広げて見てみた。
「…………こりゃ……、ヒドイな………」
声に出して呟いてしまうほど、その点数は散々なものだった。
どうしたらこんな点、取れるんだ……?
(ちゃんと名前書いてあるしな……)
思わず、目で確認して更に二度見した。
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