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豊富悠也 No.13
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「…………ごめん」
ひとしきり言い終えると、東の謝罪が上から降ってきた。
本音を言えて、モヤモヤとした気分がスッキリした気がする。
「確かに……俺はただ逃げてただけなのかもしれない。お前を傷つけたくないとか言いながら、まだ全然お前のこと解ってないから」
「……解ってんじゃないかよ」
やはり、東は理解が早い。しかし東の話はそこで終わりではなかった。
「でも悠也、俺はもう、お前とはいられない気がするんだ………」
「え……、何で…!?」
暗い表情で言った東に、悠也は掴んでいた手に力を入れた。
「俺は、お前に手ぇ出した。一回お前に触れたら、俺は我慢できない」
「……!」
悠也は思わず、力を入れたはずの手を東から引いた。
それを見て、東は苦笑する。
その悲しそうな瞳に悠也は胸を締め付けられた。
「……お、俺は別に、スゴイのじゃなければいいけど……」
「スゴイのって?」
話し出す悠也の言葉を解らない様子の東はキョトンとしていた。
「だ、だからっ、その、抱きつかれるぐらいだったら、俺も我慢できるから……!」
出て行かないでほしい。
それだけは阻止しなければと、悠也は必死に譲歩した。
「駄目だ。そんなんじゃ、余計に我慢できなくなる」
悠也の意図が理解できたのか、東は柔らかく断った。
しかし、それに対して悠也は焦りが増してしまった。
「じゃ、じゃあ、体にちょっと触るぐらいなら……」
「だから、駄目だって」
「い、一緒にいてって言うなら、できる限りいるよ!」
「生殺しにする気か」
悠也の必死さに東は笑ってしまった。
その様子に、悠也はムッと躍起になった。
「じゃあ!軽い、キ、キスぐらいだったら……!」
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