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豊富悠也 No.19
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豊富悠也は悩んでいた。悠也は浜島高等学校の2年生だ。
その寮でいつも生活しているのだが、その寮の同居人が今の悠也の悩みの種であった。
悠也の寮の同居人、永瀬東同じく2年は、悠也に出会った瞬間から片想いを続けた男だった。
悠也はそれに気付かず、片想いのまま1年が過ぎ、二人が2年になりたてのある日、悠也は東に藪から棒に強姦されたのだ。
当然しばらく気まずい雰囲気にはなったが、東は我慢出来ずにと後悔し、悠也もやっと東の一途な想いに気付けた。
一度目は無理矢理だったが、二度目の行為はなぜか悠也には拒めなかったのだ。
それが本人も不思議でしょうがない。
しかし問題なのは、その二度目の行為から数週間後、良くなると思った二人の気まずさは一向に良くならないことだ。
何とか会話は出来るものの、悠也はまだ二人きりの状態に慣れない。
さて、どうしたものかと、悠也は考え込んだ。
「はあ~…」
「あら、どうしたんですか?」
「げ…」
悠也は聞き覚えのあるその声に、下を向いていた顔を上に上げた。
そこにはやはり、予想した通りの子が立っていた。
榊原杏、悠也のクラスメイトの女子生徒だ。小顔に波打つようなウェーブのかかった髪、物静かな性格で男子にモテている。死んだ目と無表情な顔を直せばもっとモテるだろうに。
「人の顔見て、げ、とは何ですか。失礼ですよ、こっちは心配してあげてるのに…」
「あー、はいはい」
そうだ、今は昼休み中の教室。
昼食を食べ、すっきりとした悠也はそのことをすっかり忘れて考え事をしていた。
生返事をすると、杏は不満そうに少しだけ眉間に皺を寄せた。
悠也はその顔は杏には似合わないと思った。
「…そういう態度だと、永瀬君に嫌われちゃいますよ?」
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