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豊富悠也 No.38 *
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「ぁあ!あ、あぁ…っ、ぁん、も…、イッ……」
息も絶え絶えに限界を告げると、旋律も荒々しくなり、悠也はさらに追い込まれていった。
「あ、はあっ、んん……っ、ああぁあッ……」
たまっていた欲望が吐き出され、小さな呻き声と共に、悠也の奥にも熱が放たれる。
悠也が熱に浮かされながら、東の肩に額を乗せて呼吸を落ち着かせていると、東の手が悠也の髪をさらりと梳いた。
「……悠也」
「………何?」
掠れた声で返事をすると、ぎゅっと身体を抱きしめられる。
「……我が儘言っていいか?」
悠也は黙ったまま、小さく頷く。
なぜかは分からないが、東の我が儘なら聞いてやれそうな気がした。
「……俺のこと信用してくれていいから。気まずくなったのは謝るけど、もっと俺のこと、信じて」
「…………………」
やはり警戒していたのはバレていたようだ。悠也はまた小さく頷く。
「それと……、これから俺のことは下の名前で呼んでくれねえか?」
「……名前?」
意外な言葉に悠也は聞き返す。
東はばつの悪そうな顔をして、悠也を見ていた。
「俺が悠也を下で呼ぶみたいに、悠也も俺のこと下の名前で呼んで」
「……何それ、意味あんの?」
「俺には意味あんの」
怪訝そうに聞くと、東は苦笑しながら返してきた。
悠也は少しためらったが、やがて了承の意を示した。
「………いいよ」
ぼそりと呟くと、東は満足そうに微笑み、さらに悠也を強く抱きしめる。
その苦しさに苦情を言おうと思ったが、安心したように悠也を抱きしめる東に声を掛けることなど、悠也には出来なかった。
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