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如月真 No.2
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次に翔太の隣に並んできたのは、女子生徒だった。
「あ、あの、翔太先輩……」
「んー?」
女子生徒はモジモジとしながら、翔太の様子を窺う(うかがう)。
しかし、翔太はあまり女子生徒の顔を見ようとはしていなかった。
「あの時の約束って、いつですか……?」
「約束ぅ〜?」
一瞬、怪訝な顔をした翔太だが、すぐに何かを思い出したように手を打った。
「あー!お前のこと、抱いてやるって言ってたことか!」
「……っ」
「………………」
さすがにこの言葉には、真も顔をしかめてしまった。
女子生徒もハッとした表情で顔をうつむかせている。
「あれ結局、いつになったんだっけー?」
と聞く翔太の言葉も聞かず、女子生徒は顔を真っ赤にして廊下から走り去って行ってしまった。
当の翔太はけろっとしていて、何事も無かったかのような態度を崩さない。
「……先輩」
「ん?」
耐えられなくなり、真は低い声で注意を促した。
「そういう話は、こういう公の場で言うもんじゃないですよ」
「えー、じゃあどこで話せばいいんだよ」
「裏の方でお願いします。というか、そもそも高校生らしい生活してれば、そんな会話もなくなると思うんですけど」
まだ未成年で結婚もしていないのに、彼女でも彼氏でもない人と身体を重ねるという事は、真には縁のない生活だ。
だから、その通りの日々を送る翔太のことは興味はないし、関わりがなければ無視をするような存在だと思っていた。
「高校生らしい、なぁ……。そういうの、考えたこと無かったわ」
「とにかく、誰彼構わずっていうのは、学校の風紀にも関わりますし。生徒会のメンバーがすることじゃないってことです」
伝わりますか?と、言葉を切ると、翔太は面倒くさそうに頷いた。
「あー、はいはい。解ったよー。……でも、俺にはちゃんと本命がいるんだけどなー」
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