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如月真 No.4
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こんな人が自分の先輩になり、毎日のように関わりを持たなければならないというだけで、充分気が重くなってしまうが、問題はそれだけではない。
どうやら翔太は、一年生の真に目に付けたようだったのだ。
正直、最初は対応に困ってしまった。
真は他の人と遊ぶようなことは一切したことがないし、男も好きじゃない。
そもそも、愛想も無ければ可愛げも無い、そんな真もどこが気に入ったというのだろうか。
しかし、毎日を共に過ごすにつれ、翔太のあっけらかんとした態度にも慣れ、サボって手を付けられていない翔太の仕事まで面倒を見るようになった。
本音を言えば、余計な仕事はあまりしたくないのだが。同じメンバーとしては仕方がない。
今回の見回りだって、翔太がマメにやらなかったせいで、連帯責任として全員ですることになったのだ。
人の良い日向と直樹であったから良かったが、他のメンバーまでに迷惑をかけたくない。
(……っていう自分も、関係無いって言ったら関係無いんだけどな)
それでも手を焼いてしまう真も、翔太に甘いのだろう。
先輩だから、ということもあるが、いつまでも甘ったれていては駄目だ。
せめて、自分が翔太を叱りつけてやらなければ。
そう思ったのも何回目だろうと、真は全ての原因である翔太に呆れながら、ため息を吐いた。
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