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9 生きるために4
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数分乗ったであろう車は
目的地に着いたらしく
おじさんが車から下りた気配がした。
僕を車から引きずり下ろす。
「いたい…いた。痛い......です!」
『ふん。化け物が!』
髪の毛を掴まれているから感情が上手いこと伝わってこない。。
(な、何で?ここはどこ?引きずられていたい。。)
引きずられ体からは水ぽさが感じられる。
出血しているであろうが、問答無用にどこかに連れていかれる。
自然の匂いがする。
(公園?森?や、山?)
どこかで立ち止まったみたい。
髪の毛から手を離され、手首をグッと強い力で握られる。
「いっーーー。」
(痛い!)
手からおじさんの言葉が伝わる
『死ねよ。
お前のせいで俺たち家族はバラバラになった。
妻と息子は
お前のことを 守ろう
なんて言い始めた。
お前ぇえ!!タブらかしたな!!!!!!
化け物がぁああ!』
急に中に浮かんだ。
強風が背中にあたる
僕も、自分が化け物みたいだって知ってるよ
でも、どうすることもできないんだ。どうしたらいいんだよ。
化け物として生まれたかったわけではない。
ただ、普通の日常を、家族と一緒に暮らしたい。
学校に行って、友達をつくって、恋人ができるそんな人生を送りたかったよ。
誰か、僕に生きる意味を教えてください。
愛してください。
どうか、この願いが叶いますように‥
全身に強い衝動を感じ
僕の意識はなくなった。
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