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39 王都2
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もし、僕が、今一人になったとしても生きられない。
目も耳も足も動かない。
そんな僕を守ってくれている。
何をそれ以上に守るというのだろうか。
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申し訳なくて仕方がない。
自分の存在が本当に迷惑でしかないのだと改めて思った。
「・・・っ。」
「ルカ。違うんだ聞いてくれ。」
ヒックとしゃっくりまでで始めた僕を抱きしめながら聞いてくれと背中を優しくなでてくれる
「聞いてくれ。俺は、ルカを守りたいだけななんだ。」
「・・・なんで……でも」
「俺もいられるならずっと一緒にいたいよ。
ずっとここで一緒に家族として暮らしていたい。でも、この家にはルカを守れるだけの力が無いんだよ。」
こんなにも僕を守ってくれているのに他に何があるの?
「本当にごめん。無責任なことして、本当にごめん。」
ずっと面倒見るつもりでいたと、ずっと一緒にいるつもりでいたとラウさんが頭を下げながら言った。
なぜ、ラウさんが頭を下げなければならない?
全て、僕がいるからいけないんだよ。
急激な喉の痛みが襲ってくる。
「ケホッ」
少し、ほんの少しむせた。
それなのに、この手についたねっとりとした物は何?
「ルカ!!!!!!!」
ラウさんの大きな声が空気を揺らす。
そんな大きな声出してどうしたの?
あれ?なんか、頭痛くなってきた。
ガンガンする。
「けっほ、ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...」
なにこれ……止まんない。
喉痛いのに……止まんない。
「ゲホッ」
何かが口にから出てきた。
胸元に結構落ちたみたいで借りた服を汚してしまう……
喉の痛みがひどくなっていく。それに連れて頭もひどくなっていく。
「ゲホッゲホッ」
急に頭を鈍器で殴られてような感じがあって何も考えれなくなった。
…………一人になりたくない。
……一人は怖いよ。
「守る・・・とか、いら・・・ない。ただ一緒に・・・・・・いたい。」
「ルカ………。」
僕が矛盾してることなんて知ってる。
迷惑かけたくないそう言いながら
一人になるのは怖いから一緒にいたいとか…。
また、あの時みたいに部屋に閉じ込められ、気のままに殴られるかもしれない。そんなの慣れているはずなのに……。今はただ、怖い。
「………。一人は……っ…いや……ゲッホ」
迷惑でしかないのに。泣くことでまた迷惑をかけてしまう。
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