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46 姫への執着1
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sideルカ
『 ーー明日は雨が降るね。』
天気予報を見ている黒髪の男の子は腕の中にいる2つほどしただろうか。その子に話しかけた。
『 そうだねーお兄ちゃん。お兄ちゃんは雨好き?』
黒髪の男の子とは対象的に白い髪の平均より小さな男の子が言った。
『 俺はね。どちらかと言うと嫌いだなぁ』
『 えー?なんで?』
信じられないそんな顔をする白い子は黒い子に抱かれながら聞く。
『 なんでって言われてもなー。濡れるし、ベタベタするからで、たいした理由はないよ。』
『 えーわかんない。僕は好きだな雨……。』
『 ーーこそなんで?』
『 だって、僕が泣きたい時に一緒に泣いてくれるんだ。』
そんなはずは無いのに黒髪の男の子はそうかと言って白の子の柔らかい髪を撫でた。
『 だからね。僕は、雨が好きだよ。こんどはね。僕が助けてげるの!!』
ニコニコと幸せそうに笑う白い子は窓の外を眺める。
『どうやって?』
『 えーっとね。お空が泣くから雨が降るの。だから。だから、お空が泣いてる時は僕が一緒にいてあげるの。』
『 一緒にいるの?』
『 うん!
僕はね!お空を見てお歌を歌うの!大きな声で聞こえるように!』
黒髪の男の子の腕の中から出た白い子はさっきまで見ていた窓に近づき扉を開け空に小さい手を伸ばす。
『 ーーの歌なら悲しいお空も慰められるかもしれないね。』
『 うん!』
ポツポツと雨が降り始めた。
白い子はクスリっと笑って歌を歌う
『 ……♪。.:*・゜』
雨脚が優しい。雨の世界に包まれて入れていく。
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