アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
球技祭
-
「球技祭?」
4月の半ばに転校してから1ヶ月が経ち、学校にも慣れ、友達もけっこうできた。
「そー!バスケとかサッカーとかバレーとか!クラスで競い合うの!」
「へぇ〜……」
俺が前にいた学校では、球技祭なんてものはなかったから驚いた。でも弓弦が話す限りなんだか楽しそうだ。
クラス委員と体育委員が中心となって、各自出る種目はくじ引きで決まった。
俺は……、サッカーだ!
「みーちゃん!俺もサッカーだった!」
よかった…弓弦も一緒だ……
「ってみーちゃん?!」
「うん!海月のみーだから!」
「あ…、そ、そう…」
みーちゃん呼びはちょっと恥ずかしい気もするけど、まぁいいか……
それより亮は……
と、亮を探しかけて、
亮がくじを引くと、亮はすぐに女子に囲まれた。
……モテやがって…腹立つ…
「亮くんサッカーだってーー!!」
一人の女子がそう言うと、種目を発表しただけなのにキャーー!!と黄色い声が湧き上がる。
当の本人は女子達に見向きもせず、まったくの無表情で女子の群れを掻き分ける。
そしてそんな亮とバッチリ目が合ってしまうと、こっちに歩いてきた。
「クラゲ、俺もサッカーだった」
「……知ってるよ。聞こえてたし」
そう報告してくる亮は、表情は崩さないが、少し嬉しそうに見える。
あーうぜぇ。
なんで女子にあんな囲まれても嬉しそうにしねーのに、…なんで俺の前だとちょっと…嬉しそうにすんだよ……
腹立つ……。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
12 / 224