アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
夏休み
-
森の中にいた。温かくてふわふわして、木々がキラキラ輝いている。ものすごく心地よくて、どこへ向かうでもなく森の中を歩いていた。
すると誰かに名前を呼ばれた気がした。
振り返るとそこに誰かが立っていた。
だけどよく見えない。
見えないのに、誰だかわからないのに、俺はすごくドキドキしていた。
あ……誰だか見えないけど、きっと…この人は俺の好きな人……
なんとなくそう思った。
なんだかすごく心地よくて……ずっと一緒にいたい人……
もっと近くで……顔が見たい。
俺はその人にゆっくりと近づいていく。
するとその人はもう一度、俺の名前を呼んだ。
『クラゲ』
そう呼ばれパッと目を開くと目の前にあるのは白い肌に高くて筋の通った鼻に、薄いピンクの唇。
そして吸い込まれそうな程真っ黒で綺麗な瞳には、寝ぼけた俺が移っている。
俺をこの名前で呼ぶ奴なんて俺の周りに1人しかいない。
「いつまで寝てんだよバカクラゲ」
そう言うと亮は俺の頬をぎゅうっと抓った。
「いってーな!!何すんだよ!!」
……クソ、前言撤回!っていうか前夢撤回!!
何が ''好きな人'' だ…
ああ、最悪な夢を見た。
俺は亮を振り払うと勢いよくベッドから立ち上がった。
──と、その時。
「い──ったぁ……、、、」
立ち上がったと同時に腰に激痛が走ってベッドの下にガクガクと崩れ落ちた。
「ふふ、大丈夫ー?クラゲちゃん」
亮はそんな俺をベッドの上から見下ろしてきた。
何これ……何この痛み……
つか何で亮がここに……?
あれ……そういえばここ俺んちじゃない……ここ……亮の家……?
あれ?!ていうかなんで俺、亮の家にいるの?!
………………
「〜〜〜〜〜〜〜っ、、、!!!!!!」
「やっと気づいた?」
思い出した思い出した……!!
そうだ俺昨日亮に東京案内してもらってその後亮の家来てその後……
亮と……Hしちゃったんだーーー!!!!
ぶわわわわわっと全身から熱がこみ上げてくる。
お、お尻に……亮の…そうだ……
思い出すだけで体がジリジリと熱くなる。
「クラゲ真っ赤でとろっとろんになってアンアンおねだりしてきてもうすっごいかーわいかった〜♡」
「〜〜〜っ!んなことしてねーよバカ!!!!!」
今にも殴りかかりたいのに腰痛で立ち上がれない俺をみて亮はクスクスと笑っている。
くっそ……亮なんて…大大大嫌いだ〜〜〜〜っ!!!!!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
52 / 224