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「えーーーやっぱ販売とかつまんないよねーーー」
文化祭の話し合いが進み、クラスの出し物はジュースの販売に決まった。
「楽な方がいいし、俺は全然いいけどなあ」
「俺もー!準備時間かけたのに文化祭一瞬だしな」
「えぇー!わかってないなあ2人とも!文化祭は準備の段階から始まってるんだよ!!家に帰るまでが修学旅行ってのとおんなじ!!もう!!」
「 「 は、はあ…… 」 」
と、盛り上がってる俺達の横で、何やらソワソワする女子達がいた。
「と、東条くん…っ、クラTのサイズはかりたいんだけど、いいかなっ??」
時雨が振り向くと、キャーっと顔を赤くさせる女子達。
時雨は気づいてない様子で爽やか王子スマイルを彼女達に向けた。そしてあっという間に女子達に連れていかれてしまった。
「しーちゃんモテモテだなあ……」
「モテる男はちげぇや……」
久しぶりに弓弦とふたりきりになると、なんの話になるのかはだいたい予想がついて、弓弦が話を切り出した。
「ねえ、亮のことなんだけどさー」
「うん…」
「亮、文化祭来てくれないかな……学校来れないの何かあるのかもしれないけど、今、頑張って呼んでるんだ」
そう言って差し出されたのは、スマホのトーク画面だった。
'' 亮、おはようー!''
'' 何してるのー?''
'' 新しい転校生来たんだよー!''
'' 俺もみーちゃんも心配してるよ!''
'' 文化祭きてよー''
'' 文化祭だけでも来て!おねがい!''
「亮、全然返信してくれなくて、どうしたらいいかなあ!みーちゃん!」
弓弦が送ったメッセージには、すべて既読がついてるけど、返信はない。
弓弦がここまで頑張ってるとは思わなかった。
以前、弓弦にとって亮は大切な友達なのだと聞いた。
俺がどんなに忘れたい人でも、弓弦の中では大切な人なのだ。
俺の身勝手で、弓弦が傷つくのは嫌だ。
だから
「俺も協力するね……!!!」
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