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花火
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頭が痛い、体が重いし痛い、腰に力が入らないし、フラフラしてうまく歩けない。
男達の強姦から解放され、外に出されると、外は真っ暗だった。
どうやら俺が連れられていたのは朝香さんの家で、あの男たちは朝香さんが金で雇ったらしい。
俺への嫉妬から、酷い目に合わせようとしたとはいえ、彼女は一人の恋する女の子だった。
彼女はただ、ただ一途に、亮に恋する女の子──。
確かに、俺が悪いのかもしれない。
俺が、いつまでも亮との曖昧で、心地いい関係に浸ったまま、ずっと亮の心をたぶらかしていたのかもしれない。
そう思いながら、重い体を引き摺り、秋の風に体を冷やされ、なんとも言えない孤独感に襲われた。
体ももう限界で、思わずその場に倒れてしまった。
寒い。
その時、霞む視界の中で誰かが見えた。
俺のことを呼びながら、近づいてきた。
頬に暖かい体温が伝わり、その人の手が触れているのだとわかった。
「りょ、う…?」
会いたかった……
けれど、出ない声を必死に搾り取った声で、その名前を呼べば、視界に映ったのは、違う人物。
亮じゃない、とほんと少し残念に思う気持ちと同時に、頬に伝わる、暖かい手の温もりが心地よくて、俺はそこで意識を手放してしまった。
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