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08※
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保健室は朝の会議でちょうど先生はおらず、二人きりだった。
時雨は俺をベッドにおろすと、心配そうに顔をのぞき込んできた。
「海月...服、捲ってもいい?」
「やだ...やだあ...」
時雨はきっと気づいているのだろう。気まずそうにしながらも俺のために一生懸命なのが伝わってくる。
俺は羞恥からか泣き出してしまった。
「海月、ごめん。捲るね。」
時雨の手が俺のワイシャツにかかり、そっとボタンを外された。
ゆっくり捲り飛び込んだ光景に、時雨は少し恥ずかしそうにした。
友達が制服の下にローターを付けていた。
どう思うだろう。こんなの。
引いちゃうよね。気持ち悪いよね。もういいよ。帰ってよ。
「...てよ。もう、見ないでよ。出てってよ...。」
「......。見るよ。出てかないよ。海月。」
時雨はローターに手をかけ剥がそうとする。
俺はそれを必死に止める。
「やめてよ...、」
「誰かにやられてるんだろ?誰にやられた?またこの前みたいに何かされた?」
「ちがう...、ちがうよ...やめてよ...」
「話してよ海月!大丈夫だから!誰かにやられたんなら、俺がなんとかする!」
「違うってば!!!!!」
パシン...!と乾いた音が室内に響き渡る。
ローターを剥がそうとする時雨の手を怒鳴りつけると同時に思いっきり払った。
「海月...」
「わかったらもう出てって...俺の事はほっといてよ...」
恥ずかしさと意地と、時雨を叩いてしまったことへの後悔と、あとなんだろう。色んな感情が混ざって、もう時雨の顔を見れなかった。
その時、俯き涙を流し続ける俺の手を時雨の手が優しく包んだ。
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