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時雨side
しばらく沈黙が続いた。
やってしまった…と思った。
すぐに離さなきゃ、とは頭ではわかっているものの、中々実行出来なかった。
小さな体の暖かい体温と、髪の匂いを感じた。
好き…
「好き…」
あー…言ってしまった…
気持ちはもう中に留めておくことが出来なかった。
溢れ出し、無意識に言葉にしてしまっていた。
「………」
海月はしばらく黙っていた。
やっと抱きしめられたのに、切なくて仕方ない。
嫌かな…嫌だよね…離れなきゃ…離れたくない…
海月への気持ちと、自分の中の正義が葛藤する中で、俺の背中にも暖かいものが触れた。
「ありがとう…言ってくれて。」
海月も俺の背中に手を回し、抱き返してくれた。
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